天慈国際薬業

全国初の共有製薬プラットフォームが張江に定住 

时间:2019.06.10 ばたばたし

数日前、上海天慈国際薬業有限公司はそれぞれ、複星凱特(FOSUNKite)生物科技有限公司、上海緑谷製薬有限公司と提携契約を締結し、2種の重要な国産新薬は張江科学城で産業化を実現することになっている。同提携契約に基づき、長年にわたり努力を重ねて開発されたFOSUNKiteの新薬Yescarta及び緑谷製薬のソディウム・オリゴマニュラレート(GV-971)カプセルという2種の重要な新薬は、正式に天慈国際共有製薬プラットフォームに定住して量産に移行し、全面的に市販化することになっている。また、同提携契約に基づき、国内初の共有製薬プラットフォームである天慈「科創夢工場」が正式に張江科学城に定住して運用し始めたことを意味する。


天慈「科創夢工場」は張江科学城南区に位置し、敷地面積211ムー、建築面積28万平方メートルで、合計で20棟の工場建屋があり、最大80施設のGMP生産ラインが配備できる。天慈国際は市場のニーズに応じ、研究開発、生産、販売などの資源を統合した。消息筋によると、Yescarta、GV971は天慈国際が締結した初の連携プロジェクトであり、将来より多くの新創薬が同共有製薬プラットフォームに定住して量産化される見込みである。


天慈国際の李函璞董事長は記者のインタビューを受け、天慈「科創夢工場」と従来の製薬工場は理念から運営モデルまで大きく異なっているとの見方を示した。「ご存知のように、新薬の実用化は、医薬品を発見する時点から、前臨床研究、臨床研究、量産移行、最終的な商品化に至るまで、一歩一歩で前へ邁進しなければならず、製薬会社からのサポートはあらゆる新薬の市販化にとって必要不可欠な存在だ。従来の製薬会社は閉鎖性が強く、多くの場合、自社医薬品だけを生産し、社会サービス性と創造性に欠け、イノベーションの需要を満たすことは難しい。天慈はこれらの弊害を打開すべく、世界一流の共有製薬プラットフォームを創設し、製薬の生産性を大幅に向上させ、業界の総合コストを下げるだけでなく、革新的な研究開発の成果産業化率を高めることも期待できる」と、李函璞董事長が紹介した。


2015年11月に中国で医薬品市販承認取得者(MAH)制度の施行後、販売許認可手続きを量産許可手続きから分離させ、新薬産業化への参入条件とコストを大幅に削減し、新薬開発企業の高品質な新薬にとっては許認可手続の迅速化への登竜門となっている。消息筋によると、昨年11月現在、浦東新区全域で出願者企業36社が提出した58品種のMAH試行申請を受理され、そのうち国内外でまだ市販化されていないⅠ類新薬は市全体の97%を占めた31件で、大半は張江の開発成果であった。


また、全世界の科学技術企業が競争している「免疫治療」の分野では、CAR-T(キメラ抗原受容体発現T細胞療法)の領域における世界トップ4社のうち、3社が張江科学城に定住している企業であり、国内臨床試験の承認手続き中のプロジェクト7件のうち、5件を擁している。FOSUNKiteの新薬YescartaはCAR-T療法に基づいた現在世界最先端の悪性腫瘍治療技術として国内の空白を埋めることが期待されている。だが、こんなに多くの新薬を集中して登場させた張江は、生産資源が不足している中で、如何にして新創薬の量産化を確保したのか?また、如何にして「張江研究開発」から「張江知的生産(IntelligentManufacturing、IM)」へ伸ばしたのか?如何にして医薬研究開発の「コストセンター」から中国革新企業の「利益センター」へと次第に変貌を遂げたのか?


張江生物医薬基地開発有限公司の楼琦総経理は、共有製薬プラットフォームが新たな趨勢となり、それによってボトルネック諸課題を解決することが期待され、次のステップとしては、張江科学城に戦略的研究開発パートナーシップとしてCDMO(医薬品受託製造開発機関)のハイエンド生産能力などを導入する方針を表明し、「成熟したCDMO技術、供給規模、ビジネスモデルを活かした運営は、バイオテクノロジー会社が産業化を実現する為の主流パターンとなっている」との見方を示した。


また、官公庁が共有製薬プラットフォームに重点を置いて支援し、サービスレベルを全面的に向上させ、産業全体の専門化能力を整備している。天慈共有プラットフォームを通じて研究開発チームの資金圧力を大幅に下げるだけでなく、同プラットフォームの専門化能力を利用し、品質管理とコスト管理レベルを向上させ、「張江薬」ブランドを世界に響かせ、上海製の新薬を全世界に進出させる。